どうあがいても大人しい私が飴とムチを使いこなす姉にビンタできるような度胸を持つことはできなかった。
底辺の可哀想な人だと思われ続けるしかないと思っていたら神様は見ていてくれたのか中学の英語の授業で『サイレント　スプリング』という本の内容を勉強することになった。
その内容は最初は『生き物に毒だといっても農薬など少ししか使ってない』と高をくくっていると、いつかはその毒が人間にダイレクトに到達する。
そして泣き声もしない生き物もなにもいない静まり返った春が来るだろうと警告を鳴らす人がいましたって話。

復讐として姉に居心地のいい環境を与え続けた。

高校を卒業して就職したが姉はヒッキーになって２０１４年３月の３０になっても実家のゴミ部屋でゴキブリみたいな生活をしている。
私は高卒の後、就職して姉に献身的に尽くしおこずかいも忘れなかった。
そして姉が薦めてきた地味で持ち家もボロイ、ダサい人とお見合い結婚した。

子供に恵まれ親も旦那も義実家も骨抜き。家はお義母さんが買ってくれて孫可愛さに毎日やってきて家事のほとんどをやってくれる。
私は洗濯機に洗剤を入れてボタンを押して干すだけで姉に悪いことしたかなと少しだけ思っている。

日が浅いよ、復讐の芽はまだ出てない
今の晩婚率考えたら、結婚にしても社会復帰にしても
まだ姉貴にチャンスがないとは言えない
今の30なんて独身やひきこもりってことに引け目なんか感じてない奴も多い
最悪今後も何とも思わず生きてく可能性すらある

だからまだ復讐は実ったとは言えないしすっきりしないな